■大東市の出来事

●第2期事業の否決
大東市のmorinekiの2期事業の実施方針が議会で否決された。
SNSやnote等でこのことについて早速、多様な意見・見解が出されている。
地方自治は二限代表制で成立しているので、このルールに従って執行部が同事業の実施方針を提案し、それをルールに則った手続き・議論を踏まえて議会が否決したに過ぎないので、法的な問題は全く問題はない。
正確な議論の経緯や思惑は今後、議会の議事録、マスコミによる報道、議員のSNS投稿等で明らかになってくると思うが、morinekiが建築学会賞など様々な受賞ラッシュとなっていた最中に起きた出来事であるから、正直驚きである。
関係者の投稿によると「第1期の検証ができていない」「市が出資しなければいけない事業は公民連携ではない」ことがmorineki第2期プロジェクトの議会における否決の主な要因であるらしい。一方でマスコミ報道によると、直前に就任した新市長に対して副市長案件の否認も含めて「議会がかました、先制パンチを浴びせた」ようなニュアンスも書かれている。

●行政(二限代表制)の難しさ
民間企業は売上・利益といった「経営的」な共通の定量的な判断軸(フルコストベース)を持つことができるのに対し、行政では執行部・議会ともに「それぞれの感覚」で判断することができてしまう。しかも、単年度会計・現金主義で首長・議会ともに任期は4年の有限的な有権者による負託(と有限責任)であることから、構造的に将来ではなく「今」を切り取って判断しやすい形になってしまう。
それだけではなく、日本各地で頻発する「あの市長は気に食わないから反対だ」「新しいことをやろうとすると議会で反対されるかもしれないからやめておこう」「難しいことは分からんから提案するな」といった理論も「そのまちの小さな内輪社会(≒田舎のムラ社会)」では通じてしまう。全国各地で発生する執行部・議会間に発生する混乱や停滞といったオママゴトレベルのくだらない争いは、こうしたことに起因する。
今回のmorinekiも含めて論点は色々あるが、一言で言えば未来に向けてどうするのか経営判断しなければいけない人たちが「二限代表制(で期待されていること・やるべきこと)から逃げている」ことが問題だと思う。

===続きは「まちみらい公式note」===

https://note.com/machimirai/n/ne5d85d773aae

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