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■プロ意識の欠如
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●冒頭で「思考停止」を宣言した会議
最近関わったある自治体での会議。
その自治体には、非常に高いポテンシャルを持つ公共資産があり、この利活用を具体的に進めていくために筆者もサポートさせていただいていた。
立地は最高で圧倒的な景観であり、民間事業者(だけ)では、各種法規制等で絶対に手に入らない場所である。対象となる建築物としても設備等の問題はあるが、非常に良い施工がされていて、躯体にはそれほど手を入れずとも活用できる状況にあった。
既にいくつかの優れた民間事業者が、前段で行われたサウンディング等で関心を示しており、民間側がリスクを取って動こうとしている、行政にとってはこれ以上ない状況である。
ところが、行政側にあまりにもやる気と根性がない。
一度は庁内で検討して公募直前まで関連資料等も整理していたにも関わらず、幹部職会議で当該の方向性・条件等に異論が噴出し、差し戻しになってしまった。(ここまでは後段でも示すように、依頼していたはずの随時の情報共有をしていなかった問題があるが100万歩譲って仕方ない)
そして仕切り直しとなった「決められるメンバー」が集まった(はずの)会議の冒頭、行政側の幹部から出てきた言葉は「そんな多く集まれるほど暇じゃない、自分たちの出した与条件は絶対」だった。
自分たちで前段の案を覆したはずなのに、それをリビルドしようとするリソースを割くこと・必死になって方向性を見出そうとすることをいきなり放棄宣言してきた。
完全な思考停止どころか活動停止である。

●行政が出せるリソースは金だけではない
プロジェクトを動かすために行政が出せるリソースは予算だけにとどまらない。職員のマンパワー・協議時間・規制緩和・既存設備の確認・関係部署との調整・地元事業者との調整や連携・議会との調整など多様にわたる。
そのプロジェクトを実現していくために、行政にしか出せないリソース・選択肢が目の前に無数に存在しているはずなのに、そうしたものを捻出しようとする意思すら放棄し、会議の冒頭で彼らはリソースを出すことすら考えないと宣言した。
自分たちが思考停止していることを、関係者の前で表明したに等しく、以降の会議の意味はほぼ喪失してしまったし、何よりもその場の空気が「結局、うちのまちには希望がないよね。。。」となってしまった。
(そもそも、このような言葉を市民・議会や自分の家族の前で言えるのだろうか。。。)

●「忙しい」ことの勘違い
忙しいことは理解しているし、プロだから忙しいのは当たり前。行政には日々処理しなければならない業務があり、関係者を集めるにも負担がかかることは間違いない。しかし、大概こういう自治体の「忙しい」は、本来アウトソーシングできるはずのルーティンワーク等を自ら単年度会計・現金主義の思考回路で(自分たちがやった方が安いと自らの高額な人件費や時間コストを考えず)実施し、そこで忙殺されてしまい、本来やるべき・行政でしかできないはずの「自分たちの未来を考えて覚悟・決断・行動」するための時間を失っている(これが「喰われる自治体あるある」のひとつの構図である)。
しかし、本来業務であるはずのこのプロジェクトを進めると決めた以上、そのための時間を確保することも仕事に含まれるし、そこにこそ自治体経営・まちづくりとして全力を注ぐ必要があるはずだ。担当者だけで調整できないなら、幹部が優先順位と体制を決める必要がある。それをせずに、民間の提案や支援者の知恵・リソースだけを求める。自分たちに都合のよい答えが目の前へ運ばれてくるのを待つ。
こんな姿勢で本当に良いと思っているのだろうか。万が一本当にそれでよいと心の隅にでも思っているのだとしたら、完全にプロ失格でありセンスの欠片もない。

●独りよがりな昭和100年の思い込み
「なんとかなるだろう、民間は行政のために何かしてくれるはず」。
民間は行政の下請けであり、行政が条件を示せば黙って従ってくれる存在だと盲信しているのは昭和100年の思考回路・行動原理でしかない。この思い違いが幹部職に平然と蔓延し、しかもその状況に対して組織として迎合してしまっている。実際に先ほどの「集まるのは大変だから早く会議を終わらせたい(≒集まることそもそもが無駄)、自分たちが出した条件は絶対」といった発言に対しても、誰も何の異論を唱えることすらなかった。
現実が全く見えていない。優れた民間事業者は、ビジネスをする相手を選ぶ立場にある。彼らにとってこの自治体は、数ある候補地の一つでしかないし、別に「ここ」にこだわって時間を浪費するほど暇ではないし、組みたくもない相手と組むほど余裕がないわけではない。
協議の場で「リソースは割かない、条件は変えない」と言われれば、黙って別のまちへ移っていけば良い。
2023年に北海道日本ハムファイターズが本拠地を札幌ドームから北広島市へ移したように、動く側はいつも民間である。行政から頼まれたという理由だけで、自社の経営資源を無条件に差し出す義務など民間にはあり得ない。
もはや「行政が民間を選ぶ時代ではなく、民間が行政を選ぶ時代」になっているという超当たり前の現実すら直視していない・認識していないようでは、「どこかの民間事業者を紹介してほしい」と言われても、相手に失礼だし、こちらも信頼を失うので対応できない。

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■オママゴトレベルの与条件
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●全体像
その「絶対」とされた与条件の中身を見ると、問題はさらにはっきりする。
・必要な改修費相当額すら行政は出さない。しかも提示された額は、一般財源ベースではなく、起債・補助金等も含んだ予算書ベースの数字。
・必要なインフラ設備が十分ではない実態が見えている(専門業者に依頼しして問題の深刻さと対応の必要性に関するレポート提出済)にも関わらず、100%民間負担での改修・更新を求める。
・独立採算を前提とし、行政は運営費等を負担しない
・市民も利用できるようにする。(幹部会議では「子どもの遊び場」も提案されたようである)。
・事業手法は(RO+)コンセッションとする

===続きはリンク「まちみらい公式note」===
https://note.com/machimirai/n/n92bd4079f9f0

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